文芸作品

【映画】人間失格 太宰治と3人の女たち 監督:蜷川実花

石田純一は、「不倫は文化」
発言をしたとか
してないとかで、
以前有名になりました。

昭和の時代は、
俳優、作家、ミュージシャンが
今よりもたくさんの人が
浮気をしていました。

今の時代だったら、
マスコミに批判され
芸能界を追放させられると
思います。今日はそんな
「不倫」の話です。

人間失格 太宰治と3人の女たち 予告編

人間失格 太宰治と3人の女たち キャスト

  • 太宰治(だざいおさむ)……小栗旬
  • 津島美知子(つしまみちこ)……宮沢りえ
  • 太田静子(おおたしずこ)……沢尻エリカ
  • 山崎富栄(やまざきとみえ)……二階堂ふみ
  • 佐倉潤一(さくらじゅんいち)……成田凌
  • 太田薫(おおたかおる)……千葉雄大
  • 伊馬春部(いまはるべ)……瀬戸康史
  • 三島由紀夫(みしまゆきお)……高良健吾
  • 坂口安吾(さかぐちあんご)……藤原竜也

人間失格 太宰治と3人の女たち あらすじ

天才作家・太宰治。身重の妻・美知子と
ふたりの子どもがいながら恋の噂が絶えず、
自殺未遂を繰り返す-。
その破天荒な生き方で文壇から疎まれているが、
を連発して時のスターとなっていた。太宰は、
作家志望の静子の文才に
惚れこんで激しく愛し合い、
同時に未亡人の富栄にも救いを求めていく。
ふたりの愛人に子どもが
ほしいと言われるイカれた日々の中で、
それでも夫の才能を信じる美知子に叱咤され、
遂に自分にしか書けない
「人間に失格した男」の物語に
取りかかるのだが…。

人間失格 太宰治と3人の女たち 見どころ

太宰治の人間的に破綻している部分を
小栗旬さんは、
しっかりと表現できていたと思います。
ですが、太宰治の核である
「道化」が表現できていなかったのが、
残念に思えます。

「道化」を語る上で欠かせないのが、
太宰が幼少期に使用人に
犯されていたという話です。
本作では、この幼少期の出来事が
描かれていません。

この幼少期の出来事から、太宰は自分を偽ってでも
人に好かれることを覚えます。
というよりも、犯されない
ためにそうするしかありませんでした。

そして、次第に自分のことを心から愛してくれる
「母性愛」のようなものを女性に求め、
生涯で4人もの女性と不倫をします。

本作では、幼少期の出来事に
触れられていないので、
太宰治が、妻がいるのに2人女性の女性と不倫をした
ただの女好きな男のイメージになっています。

人間失格 太宰治と3人の女たち レビュー

『人間失格 太宰治と3人の女たち』を観た人の
感想を以下に紹介します。

人間失格 太宰治と3人の女たち 高評価

太宰治という人物に興味があるけど
手が出ないという人、
一度本で挫折した人に見てほしいです!

私は太宰治の本を読んでみたい!
とは思っていましたが、
難しそうだと思っていました。

しかし、私の好きなジャンル・人物でした!
こんな不完全な人間が私は好きなようです。
常識外れ・キチガイ・狂人・変人…
そういった人物だということが
この映画でわかれば、
太宰作品は楽しめるのかなぁとも思います。

映画の構成のよさはわかりません!
そこには興味がなかったので…

鮮やかな配色と綺麗なカット割、
他に無い映像美。
衣装やセット、
ライティングも見事につきます。

史実をモチーフにしたストーリーはもう少し
奥行きが欲しいところ。

敢えて、3人の女性との関係は
奥行きのない薄い歓迎を描いて
見せたかったのか…。
そうではなく描けなかったのか…。

最後のシーンを考えれば、
妻との関係の描き方が中途半端な印象に。
そう思うのも男性の視聴者の
偏った私見かも知れない…
と考えさせられる作品でした。

人間失格 太宰治と3人の女たち 低評価

太宰のセリフが聞き取れなくて
日本語字幕オンがあれば
・・と思ってしまった。
うつむき加減で呟く場面は仕方ないとしても
もう少しどうにかならんもんだったのか・・
何?今大事なこと言ってる??
みたいな反応に前半はよくなりました。

作品自体は蜷川ワールド全開なので
蜷川さんの作品を知らず
「人間失格」の映画として
見てしまうと肩透かしを
くらう方もいると思う。

小説を読むとゆうより、
絵本をぱらぱらめくるとゆう
感覚で内容はほぼありません。

蜷川さんの作品は映画とゆうより
アート的な感覚が強いので、
原作がそれに当てはまらないと駄目。
POPな演出がハマった作品も過去には
あったと思うけれど、これは失敗。

二階堂ふみさんの演技が素晴らしかったので★2・・・
てゆうかメンヘラ役やらしたら
二階堂さんの右に出る人居ないん
じゃないかなって。(褒めてるんですよ)

蜷川ファンには良いかもしれませんが、
文学的要素を求めるなら見なくて良いかな。

太宰ぢゃなくって駄作。この題材、
このキャストで、退屈で、無感動。
私以外にこんなキレイな映像作れるのって
言いたかったんだろう。

ご自慢の映像は接写ばかりで、
奥行きなし、これまでよりもさらに
上っ面だけのカラーリング。

本作は映像まで酷い。
スタイリストの頑張りはメインキャストだけ。
映画監督はちょっと無理なんぢゃないの?
いい映画観てないよね、この人。

人間失格 太宰治と3人の女たち まとめ

あれだけ豪華な俳優陣を揃えておきながら、
なぜこんなにもクオリティーが低いだろう
と感じざるを得ない映画でした。
というのも、太宰が取った行動に対して、
説明不足な点が多いと感じたからです。

太宰治の「内面」に焦点を置き、
こう考えてこういう行動を取った。
だから、こう考えた。という因果関係をしっかりと
第三者目線」で語り掛けるように物語を
勧めていくべきであったと思います。
「人間失格」の小説では、
そのように表現されていました。

本作でダウン症の子役が、
太宰治の長男正樹の役で登場します。
太宰が、酒を飲み荒んだ生活を送ってきたので、
子供が発達障碍を持って、生まれてきたと
太宰自身も考えています。
その話を語らずして
ダウン症の子役を登場させると、
太宰治について知らない人は、
意味がわかりません。

また、「見どころ」でお話しした通り、
太宰は「母性愛」を求めて、女性を愛しました。
そこに至るまでの過程の説明がないので、
本作では、小栗旬が演じる女好きな男=太宰治の
イメージになっていました。

この映画をきっかけに、
彼の小説を読んでみてください。
太宰治のこの映画でのイメージと、
小説でのイメージとでは、
全く異なるものになると思います。

したっけね~☆彡