ビジネス・経済

【図解:3分で解説】「ライフシフト」の要約

1945年生まれの人が100歳まで
生きられる確率は、
1~2%しかありませんでした。

ですが、2007年以降に生まれた人が
100歳まで生きられる確率は、
50%にまで増加しました。

それを聞いて、
老後にゲートボールをして遊んだり、
バカンスを楽しもうと楽観的に考えた
人もいるかもしれません。

本書ではそんな考え方に警鐘を
鳴らしています。
本書ではジャック、ジニ―、ジェーンという
3人の登場人物が出てきます。
まずは、それぞれの時代の特徴をみていきます。

ジャックの人生(1945年生まれ)

1945年(現在75歳の人)生まれの人生設計は、
大学を卒業したら、
会社に就職します。
就職してからは、朝に新聞を読めば、
それ以上新しい知識を増やさなくても
仕事で困ることはありませんでした。

公的年金、企業年金、個人の蓄えが
十分にあったので、
「老後はのんびりと過ごすか~、
息子にも資産を残してあげたいな。」と
余裕のある老後を過ごすことができました。

定年退職者全体の平均退職金は約2460万円(勤続38年)。
そのうち退職一時金が1006万円、
企業年金が1454万円


人事院の調査(2017年4月)

ジニーの人生(1971年生まれ)

1971年(現在50歳の人)生まれの人生設計も、
大学を卒業したら、
会社に就職します。

その後は65歳の定年まで働き、
老後はのんびりと暮らすつもりでいます。

ところが、ジャックの時代と大きく違う点は、
企業年金がなくなったことです。
公的年金も少なくなりました。

毎年所得の17%を貯蓄に回さなければ、
定年退職の年齢である65歳から
平均寿命である85歳までの、
「20年間」の生活を満足に過ごせません。

2019年に、政府が「公的年金だけで、
国民全員の老後の生活の面倒を見ることが
できないので、自分でお金を貯めてくれ」
と発表をしたら、炎上しました。

冷静に考えてみると、
老後の生活に充分な年金が、
支払われることはありません。
個人の蓄えがない人は、
70歳になっても働かなければなりません。

ジェーンの人生(1998年生まれ)

教育・仕事・引退のライフステージが
完全に崩れます。
大手企業に就職したら安泰という前提が
完全に否定されているので、
大学卒業後旅に出たり、フリーランスとして
働く人も現れます。

ジニーの時代よりも公的年金が少なくなり、
個人で貯蓄することが必要になります。
毎年所得の25%を貯蓄に回さないと
老後の資金が足りなくなります。

老後の資金を工面するために、
共働き、副業をすることで収入源を
増やさなければなりません。

重要となる無形資産

これからの時代は、
現金、株、不動産などの目に見える
「有形資産」だけでなく、
目に見えない「無形資産」も大切に
しなければなりません。

定年退職をして、
「第二の人生を楽しむぞ!」と意気込んでいても、
不健康だったり、友人がいなければ
楽しめないからです。

会社関係の人は友人にはなれません。
同僚、上司、取引先の人は
会社上の利害関係があるから
付き合ってくれるのであって、
会社を退職した後は他人です。

お金はあるが孤独な老後を
過ごさないようなキャリアライフを
構築していくことが必要になります。

無形資産の中身

無形資産は見えない資産とも言われ、
3つあります。
①生産性資産
②活力資産
③変身資産
それぞれの特徴は下記のとおりです。

【①生産性資産】
仕事に役立つ知識やスキルのことです。
もし、あなたが明日会社を解雇されても、
スキルを持っていれば再就職できます。
職業上の仲間も必要です。自分の成長に
繋がるだけでなく、必要な人脈を紹介して
もらえるかもしれないからです。

【②活力資産】
人に幸福、やる気を持たせるものです。
お金が沢山あっても、不健康だったり
家族との関係が上手くいっていなければ
幸せになれません。長い間かけて築いた
親友との時間はあなたの人生に活力を
及ぼします。これをグラットンは
「自己再生のコミュニティ」と呼びます。

【③変身資産】
人生の途中で新しいステージに移行する
ために必要となるものです。
今日、会社を解雇され転職をしようと
思っても、自分のやりたいことが
明確に決まってなければできません。
そのために、「自己理解」が必要になります。
友人よりも友人以外のコミュニティーを
大切にしましょう。あなたにとって遠い
コミュニティーの方が、新しい知識、考え方を
提供してくれるからです。

新しい人生のシナリオ

現在75歳の人は3.0シナリオしかありませんでした。
教育➡仕事➡引退の流れです。
それが今では、多様なシナリオがあります。

【3.5シナリオ】
・引退後に、
生活のためにパートタイムで仕事をする。

【4.0シナリオ】
・休日の時間をレクリエーションではなく、
リクリエーションに使う。

・休日に遊んで過ごすのではなく、
会社に属しながら副業をしたり、
ビジネススクールに通うなどをし、
自分のスキルを高めるために使う。

【5.0シナリオ】
・大学を卒業し、就職せず自分探しの旅に出る。
旅から帰ってきた後は、フリーランスとして
活動をしたり、起業をしたりする。

・子育て後、再度働くないしは、起業をする。

新しい3つのステージ

教育➡仕事➡引退の3ステージから脱却し、
マルチステージの人生を歩む人が増えます。
それぞれの特徴は下記の通りです。

【①エクスプローラー】
旅や旅行を通じて、自分が人生を捧げて
したいことを見つける。
「人生」、「働くこと」について
改めて見つめ直す時間を作る。

【②インディペンデントプロデューサー】
フリーランスのことです。
自分が何の仕事に向いているのか、
何のスキルがあるのかを理解し、
自由と独立のために小さなビジネスをします。

【③ポートフォリオワーカー】
会社に勤めながら、副業をする人のことです。
休日にボランティアをしたり、
別のコミュニティで仕事をする
人のことも指します

まとめ

1)教育・仕事・引退の
ライフステージが完全に崩れ、
新しい生き方が誕生します。

2)有形資産だけではなく、
無形資産も大切にしなければなりません。

したっけね~☆彡