人文・思想・宗教

夢をかなえるゾウ④ 水野敬也

今回は「死」についての
お話しです。
身近な人が亡くなると
悲しいです。
しかし、ルターが述べたように、
「死」が人生の終末ではなく、
生涯の完成と捉えるならば、
亡くなった人がしてきた
これまでの活躍を、
皆で話をし、
賞賛することが
本来の正しい「死」への
向き合い方
ではないかと思いました。

夢をかなえるゾウ④ あらすじ

妻と小さい子供を持つ会社員の男性が、
健康診断で余命3カ月の宣告を受ける。
残りの少ない人生の中で、

  • 家族に1億円の財産を残す
  • 後悔のないように生きる

という目標を達成するために
ガネーシャの課題に取り組む。
徐々に男が生きられる日数が少なくなり、
衝撃のラストを迎える。

夢をかなえるゾウ④ ガネーシャの課題

  • 健康に良いことを始める
  • 死後に必要な手続きを調べる
  • お金の問題がなかったら
    どんな仕事をしたいか夢想する
  • 大きな夢に向かう小さな一歩を、
    今日踏み出す
  • 人に会ってわだかまりをとく
  • 「死ぬまでにやりたいことリスト」を作る
  • 経験したことないサービスを受ける
  • 節約を楽しむ
  • 思い切って仕事を休む
  • 自分の体に感謝する
  • 身近な人に感謝の言葉を伝える
  • 周囲の期待と違う行動を取る
  • 限界を感じたとき、もうひと踏ん張りする
  • 両親の生い立ちを知る
  • かなえてきた夢を思い出す
  • 他者の欠点を受け入れられる姿勢を持つ
  • 見る場所を変える
  • 相手の背景を想像する
  • 他人に完璧さを求めている自分に気づく
  • つながりを意識する時間を持つ
  • 喜怒哀楽を表に出す

夢をかなえるゾウ④ 「人間が死に際に後悔する10のこと」

  1. 本当にやりたいことをやらなかったこと
  2. 健康を大切にしなかったこと
  3. 仕事ばかりしていたこと
  4. 会いたい人に会いに行かなかったこと
  5. 学ぶべきとこを学ばなかったこと
  6. 人を許さなかったこと
  7. 人の意見に耳を貸さなかったこと
  8. 人に感謝の言葉を伝えられなかったこと
  9. 氏の準備をしておかなかったこと
  10. 生きた証を残さなかったこと

夢をかなえるゾウ④ 見どころ

今回は「死」がテーマだけに内容が重たいです。
しかし、ガネーシャの笑いのお陰で
最後まで面白可笑しく読むことができました。

「死」はどんな人でも平等にやってきます。
それなのに、私も含め「死」を自覚している
人は少ないと思います。
「死」と向き合うにはどうすれば良いのかを
考えさせられました。

これまでの話(①、②、③巻)では、
夢を叶えるためにどうすればよいかが
綴られていました。

今回の話では、
人の生涯の時間は限られており、
夢の全てを叶えることはできません。

だから、ガネーシャは、
主人公に「夢を手放す課題」を出すのですが、
その課題は今までとは違うものになっていました。

夢をかなえるゾウ④ 私が好きな偉人名言

死が訪れたとき、死ぬのは俺なんだ。
だから俺の好きなように生きさせてくれ

ジミ・ヘンドリックス

未来に向けて投資をしたり、
自分のスキルを身につけることは大切です。
しかし、この瞬間を楽しく過ごすことも大切だと
私は思うのです。

私が幼いころに習った、
童話の「アリとキリギリス」の解釈は、
冬に備えて食べ物を用意していたアリは偉く、
冬に備えずに、夏の間遊びほうけていた
キリギリスは、ダメな奴だというものです。

他の解釈をすることもできます。
アリは堅実ですが、
夏の間は来るべき冬に備えて、
つまらない生活を送っています。

キリギリスは、夏の間だけですが、
遊んで暮らす生活を
することができました。
夏の間だけですが、
幸せな生き方をしています。

キリギリスのようなその場だけ楽しめれば
幸せという生き方も、
本人が楽しければそれでも良いの
かもしれないと思っています。

死者の命は、生者の心の中に生き続けることにある

キケロ

時々、亡くなった祖母・祖父の話を
家族でします。話しをしていると、
昔を思い出して懐かしい気持ちになります。

亡くなってはいますが、
祖母・祖父の思い出が記憶として残っている
限り、心の中では生きているとするのが
私の解釈です。少し哲学的な教えだと思います。

夢をかなえるゾウ④ まとめ

私が心を打たれたシーンは、
最後のシーンと、長年疎遠になっていた父親と
和解をするシーンです。

主人公は、ガネーシャに「両親の生い立ちを知る」
という課題を出されました。自分の父親の父親。
つまりは、祖父が、
自分の息子である父親に殴ってでも
勉強をするように躾けをしていました。

そんな教育を受けた父親は、
主人公に自分と同じ思いはさせたくなかったので、
殴らずに、自分の多くの時間を割いて
勉強を教えていました。

主人公は、自分のために忙しい時間の中でも
時間を割いて勉強を教えてくれた父親に
感謝の気持ちを伝え、和解しました。

私も20歳ぐらいまでは、
父親と仲が悪かったです。
父は自分の気に入らないことが
あると怒鳴ったり、手をあげる人だったので、
そんな父を嫌っていました。

私の父親の父親。つまりは、
祖父は、軍人でした。
祖父は父が悪さをすると、
縄で縛ったり、手をあげることもあったそうです。

そんな祖父に育てられた父親だとわかると、
子供のとき私がされた教育も、
父親の中では普通なのだと思い、
納得することができました。

今では父親と和解をし、
帰省すると晩御飯を作ってもらっています。

死んだときに人とのわだかまりが
ない人生を、送りたいと思いました。

したっけね~☆彡