教育・自己啓発

日本の教育現場をどう変えるべきか

さっそくですが、
皆さんは教師になりたいですか?
もちろん、子どもを教える
教師という仕事に対して憧れがあり、
教師になりたいという人が一定数
存在していることは否定できません。

一旦考えてみてほしいことがあります。
弁護士、医者、大学教授これらの職業の人に
対してどのようなイメージを持つでしょうか?

おそらく多くの人は、
これらの仕事に対して
「すごい!」という印象を持っているはずです。


それはなぜか?
答えは給料が高いからだ
というのが私の考えです。

弁護士/1028万円
医者/1197万円
大学教授/1050万円

というのが平均の給与です。

一方で、教師の給与の
平均は400万円前後です。

この400万円の数字は
各国の小学校教諭の
平均給与から見ても
かなり低い数字となっています。

▲ 各国の小学校教諭の平均給与

イギリス人の優秀な人の中には、
教師になるために、都会の有名大学を出て、
自分の生まれ育った故郷で教師をするのが
夢だと語る人もいます。

果たして日本でどれだけの人が
そのような考えを持っているでしょうか。

教師の仕事にストレスを感じている友人の話

先日、私の教師をしている友人に
日本の教育について
どう思うか聞きました。

友人は日本の教育を一言で言うなら、
人手が足りていない」と
表現していました。

自分ひとりで授業の準備、
学級だよりの作成、
部活の顧問の仕事を
しなければならず、
身体がもたないそうです。
友人はそのストレスで
蕁麻疹が出て、
慢性的に微熱な状態が
続いています。

彼は朝の7時に学校に行き、
家に帰って来るのは夜の8時。
土日も出世のため
残業代も出ないのに
働き続ける周りの人を見て、
自分も残業しないとという
気持ちになるんだそうです。

土日に学級だよりなどの
資料を作成する
積極的に部活の顧問を引き受けるなど、
学校にたくさん貢献することで
将来、教頭先生、校長先生に
なれる可能性が上がります。

これを聞いて皆さんは
教師になりたいと思いましたか。
給料はそれほど高くなく、
残業代は出ない。おまけに
休みはない。これほど
ブラックな企業が他にあるでしょうか。

具体的にどう日本の教育を変えるべきか

教師になりたいと思う人を増やす。
これは当たり前なことなのですが、
非常に意味のあることだと思っています。

そのためにはまず、
教師の賃金を増やす必要があります。
この賃金を増やすためには、
都道府県の税収を増やすこと、
義務教育費国庫負担制度
そのものを変えなければなりません。

政治家には国会で
教師の賃金を上げることに
ついて真剣に議論して
もらうことを期待します。

市町村の中には収入(しゅうにゅう)の多いところと少ないところがあります。お金が足りないという理由で、義務(ぎむ)教育を行うために必要な先生を確保(かくほ)できないことがないよう、先生の給料は都道府県が払っています。国は、都道府県が払った先生の給料の3分の1を負担(ふたん)しています。また、公立の小学校や中学校の先生の人数は、学校ごとの児童・生徒数やクラス数に応じて、法律(ほうりつ)によって決まります。これらによって、全国どこでもひとしく教育が受けられるよう保障(ほしょう)しています。
文部科学省ホームページより

英語の教師の質が低すぎる問題

次に義務教育で英語を中学、
高校の6年間しているのに
英語を話せない人が多いこと。
これを改善する必要があります。

言わずもがな、
グルーバル化が叫ばれている
昨今において、英語を話せることは
should(話せるすべき)というよりも
must(話せなければならない)です。


英語教員のTOEICの平均スコアが中学560点、
高校620点という統計があります。
留学経験のない私でさえ、
TOEICを685点とれました。

英語を教える立場の人間が
TOEICが600点台では
お話しになりません。
TOEICで700点以上をとらないと
英語の教師になれないような
制度を国は作るべきです。

文部科学省はすべての英語教員に
730点以上を求めていますが、
この730点という数字を
英語の教師になるための条件と
してもいいぐらいだと思います。

なぜ学校とは別に塾が必要なのか?

学校とは別に塾が必要な理由。
それは、学校の勉強だけでは
偏差値の高い中学校、高校に
通えないからです。

教師は「学習指導要領」に基づいて
教育を行っています。
この指導要領以上のことを
教師は教えません。

なのに、入試では応用問題と称して
それよりも難易度の高い問題が出る。
そこで、学校の授業で学習する内容
よりも高いレベルの学習を
させるために塾に通わせる。

反対にお金がない生徒は、
塾にも通えず、さらに落ちこぼれていく。
これが日本の教育が良くならない
現状だと思っています。

このような問題は
生徒の能力別にクラスを分ける
ことで解決できます。

スタンフォード大学・
オンラインハイスクール日本人校長
星 友啓 ほし ともひろさんは、
クラスを分けることで
上にいた子が、下に落ちないように
カンニングをすること人が
出てきてしまうことや、
上から下に落ちてそのまま
ドロップアウトしてしまう弊害。

下の人が頑張って上に
行くことを諦めて
「そういう人生を生きます」と
なってしまうと考えています。


なので、勉強が得意な人、
勉強が苦手な人を混ぜるべきだ
と考えているようですが、
私はこの考えとは逆です。

まず、カンニングはクラスの上下に
関わらず、する人はします。
なので、カンニングをする生徒が
クラスを分けることで増えるのではなく、
勉強をしてこなかったから
当日に良い点数をとるために
カンニングをしようと考えている人が
存在しているに過ぎません。

クラスを分けると
カンニングをする生徒が増える。
この因果関係はありません。

次に、クラスが下になったことで、
下の人がさらに勉強をしなくなる
との指摘がありました。
この考え方にも反論があります。

クラスが下になったから
勉強の意欲がなくなるのではなく、
勉強の意欲がないから
下のクラスになるのです。

私はむしろ、勉強することに
意欲的でない生徒と、
勉強することに意欲的な生徒を
混ぜる方が問題があるのでは
ないかと思うのです。

友啓さんは、
勉強に意欲的でない生徒が、
授業の邪魔をする
ことを考慮していないと考えています。

私は市立の中学校に
通っていました。
いわゆる不良と呼ばれる生徒が
授業中に私語をしたり、
大声で騒いだりして
授業が成立していない
時期もありました。

クラス分けをすることで
勉強ができる子は学力が
どんどん伸ばす環境を整える
ことができます。
反対に勉強をしたくない子は
下のクラスでしなければよい。
私はこう考えます。

教員が部活の顧問をするのは日本だけ?

OECDの調査では、34か国中、
日本の教員が部活動に割いている
時間は、世界の3.5倍にもなるそうです。

なぜそんなことになるのかというと、
日本は教員が部活動の顧問をする
風潮があるからです。

各国の部活の状況については
以下の通りです。

・台湾 → 月に1、2回
部活があるだけで、
部活は息抜きでするという程度。

・イギリス → 台湾同様、
部活は息抜きで
するという位置づけ。

・ドイツ → 部活をしたい生徒は、
スポーツクラブで活動をする。

・韓国 → 学校は勉強を
するところだという考えがあり、
部活でも英会話部のような
勉強ができる部活に
入る人が多い。

・アメリカ → 部活をしたい人は、
地域のスポーツクラブに
入ることができる。

私は日本もいっそのこと、
部活を勝つためにするものではなく、
レクリエーション(娯楽)的
位置づけにすれば
いいのではと思ってます。

私は小学校、中学校、高校と
部活に所属していました。

そのときの記憶を遡ってみると
部活で強かった人は皆、
クラブチームに通っている人でした。

部活だけで強くことは
ほとんど不可能といっていいと思います。
なぜなら、部活の顧問を担当する
教師が、スポーツを教えるのが
下手だからです。
下手どころか、文化部だった教師が、
運動部の顧問をしている
ことだってありました。

また、スポーツに対しての知識が
乏しいばかりに、論理的でない
指導をする指導者もいました。

ツイッターで「水を飲むとバテる」と
部活で言われてきたという人がいました。
私も「水を飲むとバテる」ので、
水を飲むなと部活で言われたことがあります。
水を飲まないと熱中症の
リスクが高まり危険だというのは、
今の常識です。

スポーツを教えることが専門でない教師に、
部活の顧問をさせることで、
間違ったスポーツの知識が生徒に
伝えられます。

私の高校生のときのテニス部では、
顧問がテニスをしたことがない人で
間違った教え方をされ、
肩を壊したことがあります。

オリンピックでメダルを
取るような選手は、
親が送迎をし、
お金をかけてクラブチームに
通わせています。

プロのスポーツ選手になるわけでもないのに、
週に5日ないしは6日、
部活を子どもにさせる日本の部活は、
ちょっと変だと私は思います。

部活をレクリエーションとして
捉えれば、教師の部活動に割く時間も減り、
生徒も楽しんでスポーツをできるので、
Win-Winな気がします。

まとめ

【日本の教育を変えるために必要なこと】
①教師の賃金を上げる。
②TOEIC730点以上取得している
教師しか、英語の教師になれないようにする。
➂教師の負担を減らすために、
部活の回数を週に1~2回程度にし、
部活をレクリエーションの
位置づけに変える。


といったことが、今後変わっていかなければ、
日本の教育は良くなることはないと思います。