絵本・児童書

【要約】100万回生きた猫  佐野洋子

『100万回生きた猫』は、
子供のときに読んだ絵本です。
子供のときは、
100万回も人生をやり直せて
羨ましいぐらいにしか思いません
でしたが、大人になってから読むと
考えさせられる話がありました。

あらすじ 起

100万回も死なないねこがいました。

王様のねこ。船のりのねこ。手品つかいのねこ。
どろぼうのねこ。おばあさんのねこ。女の子のねこ。
色んなねこを経験します。

100万の人が、ねこが死んだとき泣きましたが、
ねこは1回も泣きませんでした。

あらすじ 承

あるとき、ねこは誰のねこでもなく、
野良ねこになりました。

ねこは誰よりも自分が好きでした。
立派な野良ねこになりました。
100万回死んだことを得意げに自慢しました。

そんなねこのおよめさんになりたくて、
メス猫がねこに、大きなさかな。上等なねずみ。
めずらしいまたたび。をプレゼントをします。

立派な虎模様を舐めてくれるねこもいました。

あらずじ 転

たった1匹ねこに見向きもしない、
白い美しいねこがいました。

ねこは、白いネコの側に行って、
100万回死んだことを自慢しました。
白いねこは「そう。」といったきりでした。

サーカスのねこだったことを自慢しても、
白いねこは「そう。」といったきりでした。

「俺は、100万回も……。」と言いかけて、
ねこは、「側にいてもいいかい。」と白いねこに
尋ねました。

白いねこは、「ええ。」といいました。
ねこは、白いねこのそばに、いつまでもいました。

あらすじ 結

白いねこは、かわいい子ねこを沢山産みました。
ねこは、もう、
「俺は、100万回も……。」とは決して、
言いませんでした。

ねこは、白いねこと沢山の子ねこを、
自分よりも好きなくらいでした。

子ねこは大きくなってどこかに行き、
白いねこはお婆さんになっていました。

ある日、白いネコは、ねこの隣で、
静かに動かなくなっていました。

ねこは、初めて泣きました。
ねこは100万回も泣きました。
ある日にお昼に、ねこは泣き止みました。

ねこは、白いねこの隣で、
静かに動かなくなりました。

ねこはもう、決して生き返りませんでした。

まとめ

ねこは自分が好きで、他の人のことが嫌いでした。

◎王様は、戦争をして人を殺戮している。

◎船乗りは、ねこの嫌いな水場にねこを連れていく。

◎サーカスの手品つかいは、自分の能力を過信し、
ねこを誤って真っ二つにして死なせる。

◎泥棒はねこが死んだのに、ダイアモンドを抱える
ことを辞めない欲深さを持っている。

◎おばあさんは、ねこを飼うことで
自分が寂しくならないようにしている。

◎女の子は注意不足から、
ひもをねこの首に巻き付けて殺してしまう。

私がねこの立場なら、
こんな自分中心の人間は嫌いになります。

白いねこが死に初めて、
ねこは100万回も泣きました。
愛する人が死ぬ経験は、
ねこにとって初めてのことでした。

私の解釈では、
ねこはもう一度生まれ変わるか、
白いねこの隣で死ぬことを
選択できたのだと思います。

ねこは、白いねこの隣で死ぬことを
選択しました。

愛する人がいない世界にもう一度
生まれ変わることは望まず、
心に白いネコとの楽しい日々を
刻み続けたまま死にたかったからでは
ないでしょうか。

したっけね~☆彡