人文・思想・宗教

【元いじめられっ子による要約・感想】『君たちはどう生きるか』  

世の中の仕組みについて考える

世の中は、
最小単位の存在である人間が、
集まって動いています。

コペルは、「ミルク缶」が家に届くまでに、
農家、輸送業者、工場の人など、
沢山の人が関わっていることに気が付きます。

そのとき、世界は見えない人との繋がりで
構成されていることを発見するのです。

私は今朝、
ゆで卵を食べました。

そのときに、
「農家の人が育て、工場で良い卵だけを選別し、
その後パックに包装され、輸送業者がスーパーに
運んだ卵を食べている」と思いをはせながら食べました。

おじさんはプぺルに感謝する
心を持ちなさいと教えました。

他者への感謝を忘れてはいけません。
こうした気づきを積み重ねることで、
偉大な人間になれます。

不気味な人間の結びつき

コペルは分子のようにお互いが
しっかりと結びつくことは良いことだ
と考えている一方で、
どこか息苦しさも感じています。

その話が象徴的に語られている
エピソードがあります。

貧乏が原因で山口に
いじめらている浦川君を
正義感が強いガッチンが
山口を殴り助けました。

ガッチンが山口を殴ったことで、
今まで黙っていたクラスの皆が
一斉に山口を殴ろうとします。

浦川が山口が痛そうなので、
皆が殴るのを止めたので
事なきを得ましたが、
全員で山口をボコボコにしようとする姿に
不気味なものを感じました。

私も不気味な人間の結びつきを
感じたことがあります。

✔発言を求められたときに、
皆が人の顔を伺い、
一人が手を上げるまでに時間がかかる。
一人が手をあげた後は、
今まで手を上げたがらなかった人も
積極的に手をあげる。

✔足が不自由な人がいるときに、
一人の人が席を譲ろうとすると、
今まで皆が気づいていなかったかの
ように席の譲り会いが始まる。

✔就活にスーツは必要か?の
議論をしていたときに、
必要じゃないと考えている人でも、
皆に合わせてスーツを着ている。

✔エスカレーターでスカートが
挟まっているおばあちゃんがいるのに、
誰も助けようとしない。
私が走って助けに行くと、
それに気が付いた人が何人か
やってくる。

人が行動するから、
自分も行動する。
人が行動しないから、
自分も行動しない。

それではいけません。
自分の心に従って、
正しい行動を取らなければなりません。

【実体験】いじめについて

本書ではコペルがいじめに対しての
向き合い方を模索しています。

前半では、
山口が浦川をいじめることを
なぜ自分やクラスの人は、
止められなかったのか。

後半では、
ガッチンが山口を殴ったことで、
山口の兄を含む上級生から
殴られているときに、
怖くなって逃げてしまったけど
どうすれば良かったのかを考えています。

浦川のいじめについて思うこと

いじめに対しての考え方を書きます。

高校生のときの話をします。
いじめられている男の子がいました。
他の人はその子がいじめられていることを
知っているのに、
誰もいじめを止めようとしません。

その子は少し太っていて、
優しい子でした。
殴られても殴り返すことができません。
それを良いことに遊びと称して、
いじめっ子から憂さ晴らしのために殴られていました。

私は何も悪いことをしていない人が、
殴られることは間違っていると思いました。
自分のクラスの人、部活の人、友達に
相談をし、一緒に戦ってくれる人を探しました。

しかし、誰一人として一緒に
戦ってはくれませんでした。
いじめっこから今度は自分が
いじめられていた人と同じことを
されるのが怖いからです。

仕方がないので、
一人で戦いました。

いじめをとめたことで、
いじめっ子に喧嘩を売られたり、
殴られたこともあります。

ですが私は後悔したことは一度もありません。

私が自分が殴られることを恐れて
見て見ぬ振りをするぐらいなら、
殴られた方が良いと考えているからです。

自分の心が助けたいと思うなら助ける。
怖いと思うなら逃げる。
私はどちらの選択肢を取っても
良いと思っています。

大切なのはその行動を取った後に、
自分がどう感じるかではないでしょうか。

プぺルがガッチンを裏切ったことについて思うこと

プぺルはガッチンの盾になる約束を破ったことを
後悔します。上級性に殴られても僕が盾に
なると約束したのに怖くなり、
一人で逃げたからです。

おじさんは、痛みとは、
「今ある状態から、外れていることを
教えているサイン」だと
伝え、コペル君にどうすべきで
あったのかを考えさせます。

コペルはガッチンに、
「もう一度友達になりたい」と
手紙を書きました。

ガッチンはコペルが逃げたことを
許します。ガッチンとコペルが仲直りをし、
良い友情の話だった(涙)と感じさせるかの
ようにして話が終わります。

私は全く感動しませでした。
プぺルの行動はズルいと思いました。
そう思った理由をこれからお話しします。

私の小学校のときの経験

小学校低学年のとき、
家が近くて、仲が良かった
Gくんという男の子がいました。

Gくんと遊んだ日に、
私のゲームのカセットが
全てなくなりました。

カセットを入れていた
ファイルごと無くなったので、
10個以上はなくなりました。

しばらくはゲームが出来ずに
退屈に過ごしました。

何度家を探しても見つかりません。
ソファーの下、洗濯物の中、
お風呂場、色んな場所を探しました。

母親に「言いたくないけど…
Gくんが持って行ったと思う」
と申しわけなさそうに言われました。

あんなに仲が良かったGくんが
私のゲームを奪うとは思えなかったので、
「Gくんはそんな子じゃない!」と
親に反論しました。
父親は「お前が友達を信じるなら、
ゲームを奪っていないと思う」と
言ってくれました。

次の日に、
G君に「僕のゲームのカセットが
なくなったのだけど知らないか?」
と一応念のために聞きました。

G君は知らないと一言。

その次の日から、
私へのいじめが始まりました。
私は知らなかったのですが、
私の母親がG君に
「人のものを奪うことは良くない」と
優しく注意したことが原因でした。

私の母親に注意されたことに腹を立て、
G君が私のことをいじめても良いと
皆に陰で言っていたそうです。

「キノコ」と悪口を言われ、酷いときには
集団で暴行されたこともあります。

当時の私はそれがいじめだとは認識できて
いませんでした。小学校の保険の先生から、
「利起のことが好きだからいじめる」と
言われていたからです。

中学校に入り、
私はいじめられる人から、
いじめられる人を助ける人に
なっていました。

中学3年生の夏、
友達にG君を電話で呼んでもらい、
「G君に小学校のときにゲームを
奪ったのかを問い詰めました。」

私からゲームカセットを奪い、
全て売っていたことがわかりました。

G君が私に言ったこと。
「俺が悪かったから許してほしい」

それを聞いていた、
かつてのクラスメイトが
良い友情の話だと勘違いをし、
目を潤ませていました。

私は「嫌だと即答し、
そう考える理由を説明しました。」

G君は、
ゲームを奪って売ったことは
申し訳ないと思っている。

僕の親からゲームを奪ったことを
咎められたことで私をいじめた。
あのとき殴られた痛みは消えない。

悪いと思っているなら、
奪ったゲームの代金を
バイト代で支払ってくれと言いました。

G君は少し不機嫌になりました。
私はゲームの代金を未だに
彼から受け取っていません。

口先だけでの反省では、
気持ちが伝わりません。

コぺルも本当に申しわけないと思うのなら、
もっと別の態度で示すべきだと私は思うのです

私がコペルだったらどうしたか

山口兄に負けても良いから
もう一度喧嘩をしに行きます。

逃げた自分が恥ずかしくて
友達に顔向けできないなら、
逃げない自分になる必要があります。

その後で、
ガッチンに逃げたことを誤りに行くのが
筋ではないでしょうか。

まとめ

私はいじめを助けて殴られた
経験をしているので、
いじめられている人を
助けろとは言えません。

これを聞いても、
いじめられている人を助けよう
という気持ちがあるのなら、
自分が殴られることは
覚悟して助けてください。

・自分の心に正直になり殴られる
・自分の心に嘘をつき心を痛める

この選択を皆さん自身でしてほしいです。

したっけね~☆彡