絵本・児童書

【読み聞かせ】『だるまちゃんとてんじんちゃん』 著者:加古里子

『だるまちゃんとてんじんちゃん』 要約

あるひ だるまちゃんは
つりざおと パンを もって
さかなつりに でかけました。 

さかなが たくさん いて
あぶなくない ひとついけ
いきました。

だるまちゃんは パンを
すこし まるめて えさにしました。
しばらくすると うきが うごいて
さかなが かかりました。

だるまちゃんが つりざおを
あしを ふんばって ちからを いれても、
さかなが つよくて あがってきません。

だるまちゃんが こまっていると―

あおてんじんちゃんが
てつだってくれました。
さかなは おもくて あがりません。

そこへきいてんじんちゃんが
やってきて
てつだってくれました。
さかなは おもくて あがりません。

さんにんが こまっていると―

くろてんじんちゃんが
てつだってくれました。

よにんが 「いち にの さん、 それ」
と ちからいっぱい ひっぱると―

ぷつん! と、 いとが
きれてしまいました。

こんどは だるまちゃんが
てつだいをする ばんです。

ひとついけから
ふたついしのところを とおり
みっつまつのよこを とおって―

てんじんちゃんの
うちへ いきました。

♪あおてんじんちゃん
 あおい うめ
 あらって かわかし
 かご いっぱい

♪きいてんじんちゃん
 きの えだの
 たきぎ きちんと
 つみあげる

♪くろてんじんちゃん
 くさを きり
 くろうしの くび
 なでてやる

さて かたづけるのが すむと―

あおてんじんちゃんは 
たわらから おこめを だして
みずで あらって、
おかまに おこめと みずを
いれました。

きいてんじんちゃんは
えっさえっさ たきぎを はこびました。

くろてんじんちゃんは 
かまどの ひを じょうずに もやしました

だるまちゃんも いっしょうけんめい
てつだったので やがて―

ふっくら ごはんが
じょうずに たけました。

できた ごはんを
すこし さまして
こんどは みんなで
おにぎりを つくりました。

こうして おにぎりが
どっさり たくさん
できました。
それで―


できた たくさんの おにぎりを
きっちり つつんで―

 みっつまつのところを とおって
 ふたついしのよこを とおって
 ひとついけのそばを とおって
それから やまみちを のぼって―

「おまちどおさまー」
と、てんじんちゃんの
おとうさんと おかあさんが いる
はたけに つきました。

はたけの どてに すわって
たのしい おひるごはんとなりました。


もってきた おにぎりには
あおい なっぱや
きいろい たくあんが
はいっているのが ありました。

また くろい のりが
まいてあるのや ―

あかい うめぼしが
はいっているのも ありました。

てんじんちゃんの おとうさんが
おにぎりを たべながら
「いろが ついているから だれが つくった
おにぎりか すぐに わかるね」
と、わらいました。

おひるごはんが すむと
はたけで とれた やさいを
くるまに どっさり つみました。

てんじんちゃんの おとうさんが
おおきな こえで

♪あめの めぐみと ひかり うけ
 はたけの たから かがやけり

と、うたいながら
くるまを ひきました。

てんじんちゃんと だるまちゃんも
くるまを おしたり ひっぱったりして

♪あめの めぐみと ひかり うけ
 はたけの たから かがやけり

と、いっしょに うたって
やまみちを おりて
ひとついけ
ふたついし

みっつまつのところを とおって―

てんじんちゃんの うちに つきました。
だるまちゃんは てんじんちゃんたちに
いいました。
「きょうは とても おもしろかったよ」
「うん ぼくたちも たのしかった」
「また あそぼうね」
「うん また くるよ」

だるまちゃんは おれいを いって
てんじんちゃんの うちの みんなに
さよならをして かえりみち―

ひとついけのところで
のこった パンを
いけの さかなに
みんな あげました。

そして うちに もどった だるまちゃんは
おかあさんに きょうのことを
はなしました。

おかあさんは
「おともだちが さんにんも ふえて
それに おおきな さかなが
やさいに かわって
たのしい さかなつりだったわね」と―

わらいましたとさ。

『だるまちゃんとてんじんちゃん』 

子どもの頃読んでもらいました。
懐かしかったです。

かわいいだるまちゃんたちの
ほっこりするおはなしでした。